腸内細菌学の歴史-1907~
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https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim1997/15/2/15_2_57/_pdf/-char/ja
光岡 知足 東京大学名誉教授
1907年Metchnikoffはヨーグルト常用による不老長寿説を発表した.
すでに1885年,Pasteurは「高等動物は腸内細菌なしでは生存しえないであろう」と考えたことに刺激されて,無菌飼育が試みられたが,動物を代を重ねて無菌飼育に成功したのは,約60年後の1945年アメリカ・ノートルダム大学のReyniersらおよびスウェーデン・カロリンスカ研究所のGustafssonらによる無菌ラットの作出まで待たねばならなかった.Gustafssonらは無菌動物を腸内細菌の機能の研究に利用し(20),その研究はMidtvedtら(21,39)に受け継がれて今日に至っている.